青空の下月夜に舞う
昼休みは、いつも通りセナとお弁当を食べて、今日パン屋のバイトだ、とか、焼肉屋のシフトもう少し緩くしたい、とか。
セナは塾辞めたい、とか、私に早くスマホにしろ、とか。
違和感があるのは私達だけ。
きっと周りから見れば、いつもの風景。
こんな生活が1週間もだなんて。
誰にも聞こえない様に、呟くと、
「1週間、だけ、だよ。って思おう」
とセナが。
そうだよね、と頭を切り替え、放課後まで過ごした。
下駄箱を出て、門を抜けると、セナに手を振り反対方向へと歩き出す。
……祐也は。あれから教室には来なかった。