カカオ80%な彼。
冷酷な彼に甘いお菓子を。
それから何日か過ぎて、
特に変わったことは起きなかった。
だけど少し変わったこと。
それは、
あたしが妃那と李久を避けなくなったことくらい。
「ね~なっちゃんは好きな人とかいないの~?」
「お!それ聞きたい。菜津の浮いた話、聞いたことねーよな!」
ほんとは辛くて辛くて仕方ないけど、
今にも涙がこぼれおちそうなくらいだけど、
ずっと2人を避け続けるわけにもいかない。
妃那はあたしの親友で、
李久もほぼ親友みたいなもん。
でもね?
やっぱりこうゆう話になるのは胸が張り裂けちゃいそうなんだよ……。
「え~だっていないんだもん」
「なっちゃん可愛いから告白されるでしょ?」
それ、妃那には言われたくないよ。
「妃那こそ、告白されてるくせに!
それにあたしは告白なんてされてません」
「ばーか。妃那は俺の女だから、告白なんてされねーようにガードしてんだよ」
ズキンっ