カカオ80%な彼。
あー……痛い。
「てかあたしの前でのろけないでよ~」
「うっせーな、いいだろ?」
「ちょっと李久~恥ずかしいよ~」
やめてよ……あたしの前で、いちゃいちゃしないでよ…。
「菜津もはやく好きなやつみつけろよ」
「そうだよなっちゃん!
あたし達、なっちゃんに好きな人出来たら全力で応援するからね」
……応援…ね。
「わかったわかった~!
あ、そうだ!あたし先生に呼び出されてたんだよね!」
「そうなの?
ならはやくいかなきゃじゃん」
「そうする~!
じゃ、いくね~」
笑顔で手を振る。
そうすると妃那も李久も笑顔で手を振る。
2人とも、ごめんね?
もう少し待って……
あたしちゃんと、吹っ切るから……
着いた先は図書室。
屋上は不良グループ達がいるにきまってる。
古い包の図書室なら人なんてこないから。
絶対、泣かない……。
泣かない、よ……。
けど、だれもいないし…
少しだけ、
ちょびっとだけ……、