カカオ80%な彼。
「妃那と上手くいく為にあたしに近づいて、妃那と上手くいったら邪魔もの扱いだもんね、李久」
「菜津……」
「妃那もいつだって李久のことだったもんね。どんなにあたしが妃那を必要としてても、妃那は李久を選ぶもんね…」
「なっちゃん……」
「あたし、ほんとの引き立て役だね。
こんなんで有名になんかなったって……
嬉しくないよ」
ここまで話したんだ。
もう、ほんとのほんとに、
終わらせよう。
たとえ戻れなくても、今のあたしに怖いものはない。
もうここまできちゃったら、
やけだよね……。
「妃那、李久、
あたしずっと前から好きな人がいたの」
「「え?」」
「赤月先輩を好きって嘘なの。
ごめんね」
「「…….」」
「あたしの好きな人は、
李久だったんだよ」