カカオ80%な彼。


「……す、すいません……」


女の子は声を震わせながら図書室をでていった。

先輩はため息を大きくついて少しして図書室を後にした。



な……なにあれ。
たしかに皆冷酷って言ってるけど、
あんなんがいいの!?


ありえない。ありえない。ありえない。


あのこ、一生懸命告白したのに。
きっとすごい緊張したよ。

なのにあれはなに!?


許せない。あんなの女の敵!!



そのときのあたしはどうかしてたんだ。
いつもならこんのほっとくのに……。


きっとあたしを重ねたから。


もしあたしが李久に告白してあんなこと言われたらきっと立ち直れない。


李久ならあんな振り方しない。
相手のことを考えて、ちゃんとまっすぐに自分の気持ちを言う。


あんなの、最低のやつがすることだよ!

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