彼に殺されたあたしの体
先生の手が子宮をまさぐる。


「どこだよ……」


苛立ったように呟く先生。


ズボンのポケットから今度は小さなライトを取り出して、それを口にくわえてあたしの体を照らし出した。


眩しいと感じるほどの光にあたしの目はくらむ。


まばたきをしたい衝動に駆られながら、あたしは先生の行動を見守った。


きっと、先生はあたしの赤ちゃんを引きずり出すつもりだ。


赤ちゃんがいたことがバレれば、自分が犯人だとバレてしまう。


だから、その前にあたしの体から奪ってしまおうとしているのだった。


その行為はいくら先生でも許しがたい事だった。


2人の赤ちゃんなのに。


どうして1人で勝手にそういう事をするの?
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