彼に殺されたあたしの体
これも久しぶりに見るもので、あたしは懐かしさを感じた。


つい最近までほぼ毎日これを持って学校へ通っていたのだ。


先生に殺された日もそうだった。


先生は土の中のあたしを見下ろして、そして鞄をあたしの上へと投げ入れた。


鞄の蓋があいていたらしく、落下するまでにいろんなものがあたしの上に散乱してしまった。


毎日使っていたノートと教科書。


鞄のポケットに入れていたキャンディーの袋。


リップクリームや鏡を入れた白いポーチ。


ハンカチにポケットティッシュ。


それに、スマホ。


スマホはバッテリーを抜かれているのか普段よりも軽く感じた。
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