彼に殺されたあたしの体
あたしはそう信じて疑わなかった。


やっとここから出られる。


やっと土の外に行ける。


こんな姿になってしまったあたしを両親は悲しく思うだろう。


そう思うと、あたしの心もチクリと痛んだ。


だけど仕方がない。


こうなってしまったんだもの。


もう時間は戻せない。


両親を傷つけてしまう。


その覚悟ができた時、あたしの真上で足音が止まった。
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