彼に殺されたあたしの体
警察じゃなかった。


お父さんでもお母さんでもなかった。


じゃぁ、どうしてここへ来たの?


あたしを助けるためじゃないの?


「ねぇ、ここに決めようよ、あたしたちの家」


「あぁ。妻も気に入ってくれたようだし、この土地を買う事にするか」


この土地を……買う?


あたしは更に混乱していた。


この人たちこの土地を買って、ここに家を作るつもりだ。


あたしが、ここに、いるのに……!


サッと血の気が引いて行く感じがした。


呼吸なんてしていないのに、過呼吸になったようにひどく苦しい。
< 150 / 306 >

この作品をシェア

pagetop