彼に殺されたあたしの体
けれど、今のあたしはどうだろう?


一度さらけ出された憎しみという感情を止めてくれる人はいない。


また、憎しみを止めなければいけない環境でもなかった。


ここに法律は存在しない。


ここに日常は存在しない。


ここに道徳は存在しない。


それゆえに、あたしの憎しみは悪い方向へと進み始めていた。


自分自身でもそれに気づく暇もなく。
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