彼に殺されたあたしの体
ミミズは太陽の当たる場所で見ると何色だっけ?


赤だっけ?


ピンクに近かったっけ?


ピンク……ピンクの花びら。


……桜。


桜ちゃん。


脳裏に想像した女の赤ちゃんはキャッキャッと嬉しそうにはしゃぎ、その手にはピンク色のミミズを握りしめていた。


ミミズは桜ちゃんの握力から逃れようと体をくねらせるが、ビクともしない。


桜ちゃんははしゃぎながらミミズを口元へ運ぶ。


自分が食べ物を持っているのか、そうじゃないのか。


確かめるためにミミズを口に入れる。


グシュッ。


歯の生えそろわない桜ちゃんの口がミミズを寸断し、そんな音を立てた。
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