彼に殺されたあたしの体
あぁ。


そうだったのね。


ここに家を建てたのはあなただったの。


あたしはふっと笑顔になった。


「掘美彩」


旦那さんがあたしの名前を復唱するより早く、奥さんが穴へ下りてきた。


そしてあたしの上に薄くかぶっている土を手でどけて行く。


あたしの視界が完全に奥さんの顔をとらえた。


「うわっ!?」


突然現れたあたしの骨に、旦那さんが飛び退くのが見えた。


奥さんの方は今にも泣きそうな顔をしている。


久しぶりね、メイ。


ねぇ、泣かないで。


あたし、あなたに見つけられてとても嬉しいのよ。
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