3年越しの片想い。


だけど、私は見たことがある気がするんだ。


今、目の前でタキシードを着ている涼介くんのことを。


「そうか、」

涼介くんの顔が曇る。

「でも!...見覚え、ある気がする...」


途端、涼介くんの頬がほんの少しだけ緩んだ。



...と思ったのは気のせいかな?


何度見ても目の前に見えるのは無表情だけど完璧に整っている顔。


さっき見たまたまた完璧な笑顔は、幻?



女の子より整った顔...

本当に羨ましい。


「...なに」

あ、しまった。

見とれてしまってた。

< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop