神風の如く
今日の昼間の巡察担当は一番隊と二番隊だ
つまり永倉も一緒
壬生浪士組を名乗った奴らが動いているということで、いつ襲われてもおかしくなく、どの隊も単独で動くことはなくなったのだ
「よぉ、総司に、蓮」
「永倉さん、おはようございます」
「おはようさん、総司、そっちは揃ってるか?」
巡察に行く永倉は普段とは違い、おちゃらけた様子はなく、判断も的確
今はかなり真面目モードなのである
「はい、一番隊は揃ってます
行けますか?」
「おうよ!!!
二番隊、行くぞ!!」
そうして、一番隊と二番隊は出発した
京の町はいつもと変わらず賑やかだった
人々は楽しそうに笑い、話に花を咲かせている
「沖田さん、今日は平和ですね………」
「そうですね、最近は不逞浪士もめったに現れませんから」
それは嬉しいことだ
歩いていると沖田がある貼り紙に目を留めた
この時代の字は達筆過ぎて、華蓮はまだ読めない
一応、いつまでここにいるか分からないので山南に教えてもらってはいる
「今月はお祭りがありますね……」
沖田が呟く
どうやら、その祭りについての貼り紙だったようだ