神風の如く





この時代はどうなっているの?





たかがぶつかったくらいで刃物を出すなんて………





「女、それ以上戯けたことを言うならば、斬るぞ!!!」





その瞳は強い





だが、それはいい意味の強さではなく、悪党が悪を振りまき、見せつけてくるような嫌な強さだった





「……………」





やれるものなら、どうぞ斬ってみて下さい




心の中で呟いた




何しろ華蓮は空手で関東大会No.1なのだ





いや、それどころか全国でも上に行けると確信していた






そんな華蓮に、刃物を突きつけたところでその辺にいる女の子と同じように怖じ気づくわけがない




挑発に乗らないのは様子を見ているからだった





「おい、斬られたくなかったら早く来い」





周りは少し離れているが、見物客に囲まれる形になっている





これなら………!!





いっこうに動こうとしない私の首もとにより近く刀が向けられた







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