神風の如く
沖田と永倉の二人はそんな華蓮の言動を呆気にとられながら見ていた
あの芹沢に反論しているのだ
それも、ただの娘が
まあ、華蓮はただの娘でも、未来から来た、という特別な存在であるが……
恐らく芹沢の前では少なくともただの娘だ
「はっはっはっは!!!!
面白い奴よ………………
今日はお主に免じてここまでにしよう
後は土方らにやらせておけばよいか」
──ダンッ
そう言って屋根から堂々と降りた
「お主、言ったことには責任が持てるんだな?」
息をつく間もなく芹沢は華蓮の前に立つ
「……っ、はい」
芹沢の相手をしてかなうとは思えないが…
「芹沢さん、蓮さんに何をするおつもりですか?」
沖田は彼とは思えないほど鋭い目つきで芹沢をにらめつけていた
「そんなに睨まずともお前たちが心配するようなことはせん
わしにはお梅がおるからな」
───お梅さん?
どうしてここで彼女の話が出てくるのか華蓮にはさっぱりわからなかった
「お前、湊上蓮といったか?」
「はい」
睨む沖田を無視して芹沢は華蓮に尋ねた
「覚えておく」
そうして芹沢は大胆に、堂々と歩いていった