神風の如く
そんな三人を遠くから眺め
山南、沖田、斎藤、井上はずいぶんと落ち着いている
近藤と土方はというと…………
「近藤さん、少しくらいじっとしてられねぇのか?」
「とっ歳!!
見ろ、じっとしているではないか!!」
近藤は座っていられず、うろうろしながら周りの様子を伺っていた
土方はそんな近藤を見てため息をついては、落ち着くようにと話している
「どこが、落ち着いてる、だよ……」
頭を抱える土方は苦笑いをしていて、華蓮には楽しそうに見えた
「土方さん、楽しそう………」
いつの間にか思ったことを口に出してしまっていた
それを隣で聞いていた沖田が漏らさずに聞いていた
「そうですね……僕にも嬉しそうに見えますよ」
「沖田さんは落ち着いていますね」
沖田と斎藤、藤堂は同い年で幹部の中でもかなり若いはずなのに、と不思議に思っていた
「ははは、僕の場合は敵が来たら斬る、それしか考えていませんし」
なんと恐ろしいことを、またさらりと言ってのける
華蓮は一瞬沖田の瞳が黒く鋭く光ったのを見逃さなかった
「なんてね、今は終始不安そうにしている蓮さんのことの方が心配ですよ」
それを誤魔化すように、沖田は華蓮の頬に触れ、微笑む
「かっ、からかわないで下さいよ!!」
華蓮は恥ずかしくなって横を向いた