神風の如く




──ガヤガヤ




──ワイワイ






今日は先日手柄をあげたことを祝しての大宴会である





「今日は無礼講だ!!遠慮なく飲んでくれ!!」





隊士たちは大きな部屋で、幹部は隣の部屋で飲むことになり、近藤の一言で始まった





幹部とはいっても、華蓮がいる部屋には試衛館派のいつものメンバー





残りの幹部は隊士たちと飲んでいる





「佐之、そろそろお前の腹芸の時間だろ!?」




「俺も、佐之さんのいつもの見たい!!」




既にベロンベロンに酔っている永倉、藤堂の二人




話を振られている原田はまだマシに見えた





「おう!!じゃあ、行くぜっ」




そもそも腹芸とはなんなのか──?




華蓮は脳内にはてなを浮かべていた





「蓮さん、期待しない方がいいですよ…」





こそっと耳打ちしてきたのは沖田





仲良し三人組は、実際おバカだ





華蓮も期待している訳ではない




「………は、はい」





原田が何をしだしたかというと、まず上半身裸になった




「っ、えっ?」




華蓮は突然のことに驚きを隠せない




「蓮さん、大丈夫ですか?」




沖田に顔を覗き込まれた




「だっ、大丈夫ですよ!!
いきなりぬ、脱ぐだなんて思っていなかっただけで……」




とはいっても腹芸だ




よく考えたら脱いでやるに決まっている




単に華蓮には原田がどんなことをするのか思いつかなかっただけなのだ





< 141 / 300 >

この作品をシェア

pagetop