神風の如く
そして昼餉を食べた午後
華蓮は藤堂と共に出かけようとしていた
「昼餉の後、平助と行ってこい」
土方の指示により、暗くなる前に帰る予定だ
「蓮、なにを買うの?」
藤堂とは年も近いだけでなく、一番気軽に接してもらっている
男友達がいたらこんなカンジだろう
「とりあえずお米と、お魚かな」
「それなら、ここと、あそこの店がいいと思う」
二人はまず、米を買った
「蓮、俺が持つよ」
前より大所帯になった新撰組では食材もより必要になった
そのため、お米と言ってもかなりの量
「えっ、でも……」
「遠慮すんなって!」
「……ありがとう」
笑顔で手を差し出す藤堂の優しさに甘えることにした
「重いよね……最後にすればよかったかな」
まだ買うものがあるから、このまま歩くのはとても楽とは言えない
「いいよ、魚を先に買ったら鮮度がおちるだろ?」
「ふふっ、平助君って本当に優しいよね」
「そんなことないけど、言われると嬉しいモンだな!」
その後は藤堂の腕が疲れる前に少しの野菜と魚を買って帰った
「平助君、ありがとう」
結局、藤堂は買い出しだけでなく、そのまま材料をしまったりなんだりまで付き合ってくれた
「いいって、いいって」
本当に親切な人だ
「ところでさ、明日何作るの?」
「えーっと、内緒っ
楽しみにしててね!!」
「そっか、わかった!」
藤堂は元気良く答えると、勝手場を後にした