神風の如く






華蓮はすぐに部屋を出ようとする





しかし、沖田がそれを手で制した






「ちょっと待ってください
蓮さんは勝手場の場所を知りませんよね?」





勝手場─────?





華蓮の中でわからない単語が飛び交う





でも、たしか───台所のことだった気がする






「………はい」





ここはとりあえず返事をした






「土方さん、蓮さんとお茶いれるついでに、屯所内を案内してくるので少し遅くなっても怒らないでくださいね」





沖田はその場からうまく逃げようとする






「………勝手にしろ!!」






「じゃあ、失礼します」





意外にも土方はそれを許した





──────────

─────





土方の部屋から出て、沖田の少し後ろを歩いた






「あの………」






「なんですか?」






華蓮は二人を見ていて気づいたことがあった






「沖田さんは土方さんがお好きなんですね」






その言葉に沖田は驚いていた






「どうしたんですか?、いきなり……」






華蓮はどうしても言ってみたくなったのだ






なぜなら、沖田がとても、






「沖田さん、嬉しそうですから」







深く信頼し合っているように思えた






そして、沖田はそうですね、とそれを肯定したのだった







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