神風の如く
───お前が名乗るとき、恐らく隊士たちは女じゃねぇかと疑うだろう
総司もいまだにそんなことを影で言われてるからな
そんときは、お前の根性試させてもらう───
あれはそういうことだったのだ
そんなに女顔だったのか─────
現代にいたころは気にしたこともなかった
「湊上、お前、どうやって土方さんの小姓になったんだ～?
媚びでも売ったか?」
その顔で、と言わんばかりの発言
さすがに華蓮も顔を歪めた
「ちょっと新八さん、冗談が過ぎますよ
後で土方さんに怒鳴られるの覚悟しといた方がいいですね」
横槍を入れてくれたのは沖田だった
「げっ………」
だか、おかげで少し冷静になることができた
「なあ、本当なのかよ?」
何人かの隊士がまだはやし立てている
土方や近藤が黙っているのをいいことに
華蓮は後で隊士たちの身に起こるであろう災難に同情した
