神風の如く





それに、沖田は女と遊んだりはめったにしない





つまり、女慣れしていないのだ






「で、蓮がどうした?」






蓮といえば、初めのころは戸惑っているようで目も当てられなかったが、一週間たった今はずいぶん慣れたようだった






仕事の飲み込みは早いし、手先が器用で、尚且つ気遣いのできる奴だった






今のところ、問題点はない






「いや、あの子、仕事やりすぎじゃないですか?」






「はぁ?」





これが、新撰組最強の刺客と恐れられている沖田総司の言葉か?






土方は予想もしなかった沖田の発言に驚いていた






「だって、今では屯所のほとんどの雑用を蓮さん一人でやっているようなものなんですよ?」





「…………そんなにやってるのか?」






正直なところ、土方は自分の仕事で手がいっぱいで蓮のことなどあまり気にとめていなかった





最悪の場合を考えて一応、観察方の山崎に見張らせてはいるが………







< 42 / 300 >

この作品をシェア

pagetop