神風の如く






「総司ぃぃぃぃ、それに原田、新八、平助もだ!!
俺を馬鹿にしやがって!!!
罰として切腹にしてやる!!!」





土方は眉間に皺を寄せていた





「うぇっ、そんな局中法度ないぜ……」





「とりあえず、逃げよう!!」






永倉、藤堂をはじめ、原田や沖田、斎藤も部屋を出て行った






「歳、あとは頼んだよ

蓮君、歳は心配しすぎて、仕事がほとんど手につかなかったほどだ

あまり、無理をしてはいけないよ」





近藤は華蓮の頭を撫でた






土方が仕事をできないくらい心配していた?






────私を?






信じられなかった






「近藤さん!!一言余計なんだよ………」






「鬼の副長といえど、やっぱり土方君は変わらず優しいのですね」





山南までもニコニコしていた





「優しくなんかねぇよ」





「まあまあ、歳さん、今は蓮君のことを頼みますよ
何かあったら呼んでくださいね

それから、蓮君、しばらく仕事は休んでゆっくりしていなさい」





井上がそう言い、山南も近藤も出て行った







< 55 / 300 >

この作品をシェア

pagetop