神風の如く





雪が積もっているとか、そういう白さではなく、どちらかというと光に満ちた白い空間という方が正しい






「誰………?」






華蓮を呼ぶ声──どこかで聞いたことがあった





「──!!小雪、さん?」






目の前で光が集まったと思ったら、この時代で初めて会った、小雪が現れた






「はい、お久しぶりですね」





光るような白く長い髪に、吸い込まれるような紫の瞳、そして瞳の色と同じ着物を着ていた





「ここは……?」





「ここは、あなたの夢の中です
あなたの元に現れるのにずいぶんと時間がかかってしまいました」





小雪は肩をすくめた





「あの、あなたはいったい……?」





初めて会ったときから不思議な雰囲気を醸し出す小雪に、華蓮は違和感を覚えていた





「そうですね………きちんとお話ししましょう


………私は人間ではありません



時の流れを司る神、メルラータ



あなたをこの時代に送り込んだのは私なのです」






小雪が………神様!?





華蓮は自分の目を疑った





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