神風の如く
「驚くのは無理もありません
これは仮の姿、だから小雪、と呼んでもらってかまいませんよ」
華蓮が言いたいのはそこではなかったが、頷いた
「どうして、私を────?
何のために私はここにいるのですか?
歴史を、変えるためですか?」
「いいえ、歴史を変えてはなりません
しかし、あなたにはそれとは別に変えて欲しいものがあるのです」
変えて欲しいもの────?
「その答えは、もうすぐあなた自身が見つけるはすです
………どうやら、時間のようですね」
小雪の周りが光り始めた
華蓮が目を覚ます時がきたのだろう
「あのっ!!間違えて歴史を変えてしまったらどうなるのですか?」
消えそうな小雪に向かって叫ぶ
「………あなたが未来へ帰ることはできないでしょう
そして、未来であなたが存在していたことは消えてなくなります
ですが、どうか………どうか」
───彼らを救って─────────
小雪の最後の一言は、間違いなく華蓮に助けを求めていた