神風の如く
──カキン
──ザンッ
裏路地の後ろでは隊士たちが、前では沖田が不逞浪士と戦っている
沖田は三人相手にもかかわらず、引けをとるどころか、相手を押していた
華蓮はその戦いの恐ろしさに立っているのがやっとだった
華蓮は現代の、平和な時代の人間で、人が殺したり、殺されたりする場面など見たことがない
こうなってしまうのは当然だった
怯えながら、沖田の方を見ると、大きな男と目が合った
まずい!!!
そう思ったのもつかの間
「しまった!!」
沖田の剣をすり抜け、華蓮は大男に捕まってしまった