神風の如く





意を決して、土方と沖田を見る






「あの……私に剣術を教えてください!!」






どうしてかわからないが、しばらくは未来に帰ることはできない気がする





それは華蓮に変えなければならないことがあるから






─────彼らを救って─────






この前の夢の中で最後に聞こえた小雪の願い






彼ら──壬生浪士組のみんなを救うとはどういうことなのか、まだ華蓮にはわからない





しかし、幕末で生き抜くためには力も必要になる





空手のような体術では、いずれ守れるものに限界が来てしまうだろう





だから、華蓮は刀を持たないといけない、いや、これは義務ではなく、持ちたいと思った






「お前、刀を握るということが、どういうことだかわかって言ってるのか?」





たちまち土方の表情が曇った





「はい………どうやら、私はこの時代で成すべき事があるようなのです


ですが、そのためには戦わなければならない……


……いいえ、戦いたいのです」







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