偽フィアンセは次期社長!?
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「あれ……もしかして、吉川さん、じゃないですか?」
課長が、一組のカップルがお茶を飲んでいるテーブルに、声をかける。
吉川さん、と呼ばれた男の人は、上品なスーツを身に纏い、優しそうな雰囲気で振り返った。
「おお、松田さん!……お久し振りです」
……課長に比べるとちょっとぎこちない。
優しそうだけど、もう少し頼りがいのある方がいいかな、あたしは……
って、品定めしている場合じゃないっつーの!
「すみません、お取り込み中、お邪魔してしまって」
あれ?
課長が、吉川さんの連れ……つまり、諦めさせたい相手、あのマルシェに来ていた美人さんに他人行儀に声をかけている。
なんでそんな、知らないふりしてるの??
課長が、一組のカップルがお茶を飲んでいるテーブルに、声をかける。
吉川さん、と呼ばれた男の人は、上品なスーツを身に纏い、優しそうな雰囲気で振り返った。
「おお、松田さん!……お久し振りです」
……課長に比べるとちょっとぎこちない。
優しそうだけど、もう少し頼りがいのある方がいいかな、あたしは……
って、品定めしている場合じゃないっつーの!
「すみません、お取り込み中、お邪魔してしまって」
あれ?
課長が、吉川さんの連れ……つまり、諦めさせたい相手、あのマルシェに来ていた美人さんに他人行儀に声をかけている。
なんでそんな、知らないふりしてるの??