偽フィアンセは次期社長!?
変に緊張しながら、月菜ちゃんの言葉の続きを待つ。


「バツイチらしいです!!」


月菜ちゃんなりに、一応小さい声なんだろうけど、あたしには結構大きく聴こえて。


バツイチ……


……別れちゃったの?あの若い子と。


確か、妊娠で体調が悪いとかで、そのまんま寿退社したんだよね。


「しかも、子どもがいるらしいです!いくら親権は元奥さんで、一緒にいないとは言え……」


「……月菜ちゃん、滅茶苦茶詳しくない?」


「イケメンに関する情報処理能力には自信があります!」


……いや、その力を仕事に活かそうよ……人のこと言えないけど。


「とにかく、まあネックではありますよね……あえてバツイチ狙いの子もいますけど」


「なんで??」


「一度は誰かが人生を、共にしようとした人だっていうことで……保証書みたいな?」


月菜ちゃんは仕事の話の何倍もイキイキと話を進める。
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