偽フィアンセは次期社長!?
課長は、ずーっと変わらない。


あたしばっかり、相変わらず振り回されている気がするし。


だけど……


「課長?」


後ろから、ぎゅっと抱き締められると幸せすぎてくらくらする。


「そんな人いませーーーーーーん」


ちゅっ、っとキスをされる。


いつでも、すぐそばにいる、大切な人。


「かちょ……「課長じゃないだろ、しー?」


「し、周磨……さん」


名前を呼ぶと、くすぐったくて。


だけどそれは課長も同じみたいで。


「さん、も要らねーけどなーーー」


とか何とか言いながら、ほっぺどころか耳までが赤いのが、物凄くかわいいと、思う。


「課長、かわいい」


「かわいいのはお前のAカップだろ?あーかわいーかわいーー」


「やーめーてーくーだーさーいっ!あー頭もしゃもしゃ……」


きゃあきゃあと、じゃれる週末の朝。


幸せすぎて、泣きそうで。
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