悪者女子の恋心!
「…ねぇ」


庭で立ち話をする2人。


「うぉ、咲ちゃん!?」 
「藤堂も、泊まる?」


沈、黙。+ガン見。


な、何なの…今日はやたらと沈黙するわね…


藤堂は無言の凜に向き直り、口を開いた。


「何、この乙女ゲーみたいなの?すげぇ夢みたいな状況だけど」


あれ、即オッケーするかと思ったのに。

知的なチャラ男?


「知らね。英野は頭がちょっとな」

「咲ちゃん…いいの?男だよ、俺」

「凜もいるし1人や2人、変わらないわよ。条件は目の保養になる程度のイケメンだし。1人暮らしで一軒家なんて元々おかしいしね」


「咲ちゃん1人暮らしなの!?両親は!?」


「居ないわよそんなもの」

「じゃ遠慮なくお邪魔しまっす♪」


「どーぞ」

「ちょっ、万雄!」

「なに、王子様はご不満なわけー?」

「うるさいわね、寒いんだから四の五の言わず入りなさいよ!」



あたしは奴らを無理やり家に押し込んだ。
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