悪者女子の恋心!
悪者女子の人助け
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新学期。
始業式も終わり、15分の休憩時間になった。
「あ~、俺らももう3年になっちゃうよ~」
万雄が廊下の窓枠にもたれかかって叫ぶ。
椿、凜、万雄、あたしのいつものメンバーはこんな些細な時間でも集まる。
多分、それは凜と万雄があたしと椿に気を遣ってくれてのことだと思うけど。
一言で言えば「楽」。
完全に嫉妬から嫌われている椿とは少し異なる状況、つまり表面上では女子の皆と仲良くしているが陰では悪口を叩かれているという状況にいたあたしは、いつも偽の笑顔で地盤を固めることに徹していたから。
「日が経つのは早いわね」
「ねー。でも最後の1年は今までより格段に楽しくなるよ~」
「だな」
万雄以外の3人がそう言うと、窓枠にしなだれかかっていた魚の干物みたいな奴がヘナヘナと揺れた。
「何で皆そんな冷静なんだよー…」
「感想と予想を言ったまでだし」
凜が淡々と答える。
新学期。
始業式も終わり、15分の休憩時間になった。
「あ~、俺らももう3年になっちゃうよ~」
万雄が廊下の窓枠にもたれかかって叫ぶ。
椿、凜、万雄、あたしのいつものメンバーはこんな些細な時間でも集まる。
多分、それは凜と万雄があたしと椿に気を遣ってくれてのことだと思うけど。
一言で言えば「楽」。
完全に嫉妬から嫌われている椿とは少し異なる状況、つまり表面上では女子の皆と仲良くしているが陰では悪口を叩かれているという状況にいたあたしは、いつも偽の笑顔で地盤を固めることに徹していたから。
「日が経つのは早いわね」
「ねー。でも最後の1年は今までより格段に楽しくなるよ~」
「だな」
万雄以外の3人がそう言うと、窓枠にしなだれかかっていた魚の干物みたいな奴がヘナヘナと揺れた。
「何で皆そんな冷静なんだよー…」
「感想と予想を言ったまでだし」
凜が淡々と答える。