ガラクタでも未完成
朝。
昨日から降り続いた雪が道に積もって、真っ白。
「さっっむー!!」
あたし、南城 望はマフラーに顔を埋めながら震えている。
何せ初雪でこの雪の量。準備なんてしてるはずがない。
がつっっ
「騒ぐなバカ。朝からうるさいんだよ」
こいつ、蹴りやがった!
「いったぁぁー!何けってんのよ。はしゃいでないし、寒いだけだし!って言うかバカじゃないし!」
相も変わらず、暴力的で、何の優しさも感じられない隣のチビは、幼なじみの、桧山 淳平。
ただのチビでしかない、チビ。
「そんなんだからモテないの!もっとあたしの扱い優しくしてよね。幼なじみだからって、ボコバコ扱いすぎ。」
「知るか。お前がそんなんなのが悪い。
実際、..紺に振り向いてもらえてねーし...!」
んなっぁぁぁ!/////
「ば....バカでしょあんた!バカバカ!いつあたしが七島くん好きだっていったし!勝手に解釈すんな!バカ」
バカしかいってない!
よりによってなんで淳平が?!こうすんなり会話に入れ込んで!
「否定…しないんだな…
バカ。」
な..なんだ淳平。顔うつむかせて…暗い…
「とにかくないからなそういうの!淳平こそす...好きな人いないとか男子中学生としてなんかダメだな!せ..青春しろばか」
「しろばかってなんだよ?未確認生物か?」
うるさぁぁあーい!!!