【短】ウラハラ彼女
もう常識を持ったやつの考えることじゃない。
保健室で世話になる回数もそれと同じくらいになる。
流石にカッター片手に……っていうのはビビったけど。
「何笑ってんの」
終始ニコニコ気持ち悪いくらい笑い続ける彼女。
あんた怪我までしたんだろ…?
なんかムカついて、傷口に消毒液を直接ぶっかけてやる。
「っ、い、いたぁっ!
ちょ、きょーへいくん!?」
「ウザい、喋るな。名前で呼ぶな」
「そ、そんな貴方も……」
ゾワッ……!!
ポッと頰に熱を灯してこっちをチラチラ見てくる姿に身震い。
ほ、本気でぶっ飛ばしたい、こいつ……。
「…分かったから見んな。そして熱を込めるな」
それでも相変わらずにへらと笑う。
何なんだ、こいつは…