【短】ウラハラ彼女
「あんた、死ぬつもりなんて最初からないだろ」
確信を見事ついた言葉に、彼女の肩がピクンと揺れる。
肯定してると受け取っていいはずだ。
「な、んで……」
ボソリと言葉を紡ごうとする彼女の手首を掴み、袖を捲り上げた。
露わになった、女性特有のキメの細かい白い肌。
「傷はどこいったの」
「えと、あの…ね。あ、その…」
「これが証拠」
突きつけるように言って、手を離した。
掴まれていた手をギュッと握って袖で隠そうとするけどもう遅い。
あんたも嘘、下手になったな。
……いや、僕の方が彼女の嘘を見抜くのが上手くなっただけかもしれない。
「で、白状してくれる?
これでも短気な方なんだけど」