【短】ウラハラ彼女
「あんたさぁ、ウザいんだけど。
一人でふん反り返っちゃってさ、何様のつもり」
はいはい。休み時間に校舎裏。
いつものパターン、慣れてますよー。
ていうか、あたしの印象ってそんなだったんだ?
別に一人が好きなわけじゃないし、ふん反り返ってるつもりも毛頭ない。
ただ人と合わないってだけで。
だからそれ、結構心外なんだけども。
「ま、良くあるよねー。
友達いない奴が無駄に威勢ばっか良いアレ」
いやアレってなに。
え、それはなんだ。あたしが虚勢張って無理してるとでも言いたいのか。
あたしどんだけ器用なクセに寂しいヤツなの。
ただの構ってちゃんか。
かと言え、言い返せばそれはそれで面倒くさいことになりかねない。
身をもって知っているあたしは、終始無言を貫き通した。