【短】ウラハラ彼女
それから彼女は、毎日どこかしらで時間を潰す僕の前に現れては休息を妨害し続けた。
図書室、視聴覚室、体育館裏、自習室……
見事に僕の居場所を突き止める。
そう、毎日…だ。
逃げ回るのは苦になると。
そのうち僕は、昼休みはイヤホンをつけて教室で過ごすようになったわけだけど。
昼休みには必ずと言っていいほど教室にいなかったはずの僕を見て、クラスメートはかなり驚いていた。
どういうわけか彼女はクラスまで嗅ぎつけて、実質1日目で僕の教室を突き止めた。
まあ、同じ学校だからいつかはバレるだろうな。
……と断念する前に、そのタイミングの素早さに驚くほうが先だった。
そんなこんなでいつの間にか、彼女と初めて会ってから早3週間が経過していた。