君へ
はじまり
これは、真っ白のようで真っ黒い二人の物語。
中学三年。始業式。
みんなはそわそわしているが、私は憂鬱だ。
「やったぁ!同じクラスだね!」
「あークラス離れちゃったねー、」
「あ、おれあいつと同じクラス!みて!同じクラス!!」
みんな、結果をみてさわいでいる。
あたしは、絶望しかなかった。
そのくらい最悪だったのだ。
「美海〜はなれちゃった〜やだよ〜」
「何でお前だけ一人な訳wどんまいじゃん」
「遊び行くからまっててよ!ね!」
みんな好き勝手言ってくれる…
中二のとき仲よかった子たちはみんな離れてしまった。
しかも…
「さ、最悪…」
あたしの大っ嫌いな男子が同じクラスだった。
「え〜流星くんでしょ?!いいじゃん!!変わってほしいぐらいだよーー!!」
そう、塩原流星。見た目はちゃらちゃらしてて、茶髪、女とっかえひっかけで酒やたばこなんて噂もあるぐらいだ。
180㎝もある身長、バスケ部エース。顔は下手なジャニーズよりもかっこいいというできすぎくん。
あたしはこいつが大嫌いだった。
塩原はあたしのだいすきな友達とつきあった。すぐにわかれた。遊びだったんだって。泣いていた。
話したことはない。
きっとあつちはあたしを知らないだろう。
偏見なんだって自分でもわかってる。
でも、わたしはあいつを許せない。