じぇりーふぃっしゅ
「ただいまー」

小さい足音が聞こえる。
来たかっ

「にぃちゃんかぇりぃー」

弟の聡が俺を迎え入れてくれる、いつものことだ。

聡は、4歳だ。だいぶ、歳は離れているが仲のいい兄弟だ。

俺は、腰をかがめ聡を抱っこしたままリビングに向かった。

「あっ!!お帰りーさっき美里ちゃん来たわよー?」

美里…?なんだよ…また、説教か…?

「そういう時期なのはわかるけど、美里ちゃん切なそうだったわよー」

聡が俺を見た。「聡はお風呂入ろうね〜」甘い声で母さんが言う。

「さっ!入ってきちゃって!!」

俺は、聡を抱っこしたままリビングを後にした。

後ろから母さんの声が聞こえた。「後で電話するのよー」
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