じぇりーふぃっしゅ
お湯に浸かると今日1日の疲れが取れる。

髪を洗っていると、聡が俺を見て言った。

「にぃちゃん、みさねぇのことおとななの?」

シャンプーを落としてしまう。音が響き渡る。

「みさ姉…美里のことか?」

こくりと聡が首を縦に振る。母さんが何か言ったのか…いや、そもそも意味がわからない…

「ママがにぃちゃん「はぁ」ってやってんのは、おとなだからって」

出た。また、「大人だ」

大人…おとな…オトナ…
俺は、子供じゃない…でも、大人でもない…。

じゃあ、なんなんだよ…。高校生ってなんなんだよ…。

風呂からあがり、聡の髪を拭いていると…

「悠輔ー?美里ちゃんに電話したー?」

…今するよ…。
俺は、憂鬱な気持ちで数字が置かれたボタンを押した。
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