魔界姫志ーまかいきしー
【シキside】
「お前らはどう思う」
静寂の森に俺の声が静かに響く。
「そうですね。私はユイさんが放ったものだと」
「俺もそうだなあ、彼女だと思うよ」
チラリと俺達はあの女を見る。
未だに眠っているアイツを見ていると複雑な気持になる。
突然あの女とロイが俺達から消えた。
その時点でミルが関わっていると直ぐ分かったのは良いんだが
その張本人であるミルの姿さえ見当たらなく俺達は最悪の出来事を考えた。
奴等の狙いがアイツだとするなら、俺達は邪魔な存在になる。
俺達に攻撃をして来なかったのは長期戦になる事を知っていたから。
それに、一人で三人を相手にするのは無理だろう。
そう考えれば相手側にも仲間がいる。
そこまで分かったのにも関わらず、あいつらを見つける事が出来なかった。
…見つけた時には既に決まっていた。