魔界姫志ーまかいきしー


「格好いい事言いますね、シキ」

「そうだね。俺には言えない…小っ恥ずかしいさ」

人をからかうかのように二人は俺を見てクスクスと笑いやがる。

「…うるせえ。寝るぞ。
ルイ、例のやつ頼んだ」

「分かってますよ」

未だ、おかしいのか肩を揺らしながらルイは火を消して寝袋に入る。

「トランスペア シールド」

僅かに掌を上へかざすと、俺達の周りに見えない壁ができる。

これで眠っている時も魔物に襲われる事はない。
壁から出なければ、の話だが。

それでも何も無しで眠るより比較的安全で 眠る事が出来る。

それを合図に俺達はそれ以降話すこともなく、眠りについた。


【 シキside 終 】
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