魔界姫志ーまかいきしー
「忠告には感謝するし頭の隅に入れておくけど、私はそんな運命嫌だからね」
「お前は誰と話してるんだ」
杖に向かって言ったつもりだったがその返事に答えたのはシキだった。
「え?あ…おはよう」
「ああ」
『我の声は主にしか聞こえぬ。傍から見れば主が独り言を話しているのと同じ故、我と話す時は心の中で話しかけるが良い』
なるほど、そう言う事だったんだ。
だから私はさっきから独りで話してたのね?
それをもっと早く教えて欲しかった…。
過ぎたことは仕方ない、次からは心の中で話し掛けよう。
「それにしても、此処はどこだ」
え?
暗黒の森じゃないの?
シキがぽつりと呟いた言葉に私は首を傾ける。
「はずれの小道、みたいな所ですね」
起きたのかルイが続ける。
はずれの小道…暗黒の森から抜けれたのかな?
「私達も初めて通る道ですが…フリュース国に繋がるなら問題ありませんが」
ルイとシキが何やら考えるように顎の下に手を添えて唸ってる。
ユエは呑気に寝ているけど…これは起こした方が良いのかな?