魔界姫志ーまかいきしー


「んん…あ、おはよう…俺何か変な事言ってなかった?」

「おはよう、ユエ。…うん、何も言って無かったよ」

大きな欠伸をしながら私に訪ねてくるユエに思わず嘘をついてしまった。

だって、聞いちゃいけない言葉だった気がしたから…。

いつか本人の口から聞きたい。
それまでは、秘密にしておこう。

私の為にも、ユエの為にも。

「ユエ起きたか。とりあえずこの先から水の音が聞こえる、だから今の目的は その水音のする方へ行く事だ」

「ん、分かったよ」

そう言うと皆準備をし始める。
私も直ぐに済ませるとこの場を離れた。

『主よ、邪気を感じる故、先へ進むならば気をつけた方が良いぞ』

邪気…まさかミルなのかな。
怖い、でも今は皆が居るから大丈夫。

「ルイ…先へ進むと邪気を感じるって…」

「邪気?それは危険ですね。…どうしてそれを?」


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