魔界姫志ーまかいきしー
「分かっているではないか。
そうだ、私達はその女が目的でお前達を襲った。
まあ、その女にも自分から来るように伝えたが…
中々来ないから迎えに来てやったんだぞ?」
私から行くように伝えたですって?
…私はこの人と合うのは二度目のはず。
それは彼女もそう言っていた。
それなら、いつ話した?
頭で考えてある事を思い出した。
…夢の中だ。
この声聞いたことがあると思ったら一度だけ夢で聞いた声だ。
…確かにあの時も「迎えに行く」とか何とか言っていた気がする。
「生憎この女は俺達も必要なんでな。
そう安々と渡すわけには行かねえんだよ。
そんなに欲しけりゃ力づくで奪いに来いよ。
まあ、んな事しても俺達が守るけど」
シキ…。
私はシキの言葉で嬉しくなった。
守る。
そう言われたのが嬉しかったのかな。
…シキも、私を認めてくれてるのかな。
そんな気がしたんだ。
都合のいい話かもしれないけど、私にはそう聞こえても…おかしくなかったんだ。