魔界姫志ーまかいきしー
私の叫び声が宮殿内にこだましたのは言うまでも無い。
「この煩い小娘を姫だと?笑わせるな!!
貴様は妹に何をしたのか分かっておるのか?
貴様のせいで妹は死んだのだぞ?」
さっきから、ルイのせいルイのせい って…。
ルイは人を殺したりしないわ。
私を守ってくれている。
それなのに、実の妹を殺すなんて有り得ない。
「さっきから聞いてればルイが殺したとかルイのせいだとか…
お言葉ですがお父様!!
ルイは意味も無く人を殺したりする人じゃありません!!
赤の他人である私ですら必死に守ってくれています。
それなのに…妹さんを殺すなんて有り得ないです!!」
ムキになって言い返す私にその場にいた皆が驚いた顔をしていた。
ルイのお父様である、レイさんまでもが。
「…小娘よ、王に向かってその口の聞か方とは…怖い物知らずだな?
お前など死刑にでも出来るのだぞ?」
冷ややかに人を見下したように言うレイさんに私はもう抑える事などできなかった。
「やれるものならやってみなさい?
たかが口の聞き方ぐらいで死刑にするんじゃ…王様も器の小さい人だと国民に言われてしまいますよ
私を殺すのは勝手ですがルイを悪く言うのは私が許しません!!」
本当に殺されたらどうしよう。
そんな考えが頭を巡って足が、膝が、唇が震えてくる。