魔界姫志ーまかいきしー
部屋の端には勉強机のような物が一つとベッドが一つ。
窓際には花瓶が置いてあって壁にはパーカーのような服がかかっている。
あまり生活感は無さそうだけど汚くもなかった。
「…それで?貴方はこれからどうするつもりなの?」
…考えてなかったな。
ただルイの誤解を解きたくて一人で突っ走ってきた。
「何も考えて無いの」
「…あらあら、それじゃあ3日間ここに居ればいいわ。
外に出ず、ここに居れば分かるものよ」
城下町で聞き込みをしようと考えてた私だったけどオリの言葉に驚いて見つめる。
いや、だって3日間こんな所に居ても何も分かる気がしないし…それこそ時間の無駄だと思うんだけど…。
「ここは情報網がすごいのよ?
それに、その事なら私が一番詳しいんだから」
最後の方は小さくて聞こえなかったけどオリが自信満々に言うものだから私も頷くしかなかった。
…もし3日間で見つけられなくても私は彼らを処刑にさせるつもりはない。
死ぬのは私一人で、十分なんだから。
「……ユイ」