魔界姫志ーまかいきしー
目の前の2人は私の知らない話をして
私の知らない顔をしている。
「住む世界が違いすぎた」
カナさんがそう言った時明らかに悲しそうな顔をしていた。
もしそれが演技でも何でも無いのなら カナさんは操られている…?
こんな事をしているのには何か理由が有るのかもしれない
と思う反面
これもきっと演技の一貫に過ぎない
油断している私たちを襲おうとしてる。
そう思ってしまう自分も確かに居る。
カナさんの考えている事が分からない。
「ユイ、気を確かに持て」
シキが私の方向いて微笑み掛ける。
…例えシキがカナさんを好きだとしても今こうして微笑み掛けてくれてるのは紛れもない私に。
そうだ。
今までも私の片想いだったなら
これからも片想いで居ればいい。
シキにこの想いが届かなくても
私が知ってれば、いつか伝えればいい。