魔界姫志ーまかいきしー
木々に乗り移りながら逃げる道中で私の胸は凄く不愉快だった。
この不快感は、なに?
「ルイさん…あの…」
「分かっています。大丈夫、貴女を守ってみせますから」
意味が、わからない。
私はなぜ守られないといけないの?
もしこの不快感が私に向けられた物なら…私がなんとかしなくちゃ…!!
深く、暗い森を抜けると同時に弓矢を持った一人の女性が立っていた。
この人…もしかしてさっき私たちを狙った…?
でも、この距離から狙えるなんて相当な凄腕に違いない…。