魔界姫志ーまかいきしー
ーアナタノ願イハ私ノ願イー
「…っ、なに…?」
突然 私の脳内に直接響いてくるような変な感覚に襲われる。
女の人の声で私と少し似てる…?
でも、この場に私以外 女の人なんて居ないはずなのに…。
「…ユイ、どうした」
「…ううん…何でもない」
ズキズキと痛む頭を片手で押さえながら負けじとヘヴンを睨み付ける。
「覚醒し始めてるね…ミル 任せたぞ」
「りょうか〜い!」
その言葉と共に目の前にミルの姿が現れる。
ミルは動きが早い、私の目の前に来るのなんて数秒で終わってしまう。
私を守るようにしてシキは前に立つけど呆気なくミルの眼の力で隣に戻された。
「安心しなよ
傷付けるつもりはないよ、身体はね」
「…何よ、」
「久しぶりだね、ユイ姉さま?
あの時…そう、君がロイを守れずに殺してしまった時以来だ」
…っ、ロイの話をここで持ってくるなんてほんとにこの人達最低だわ。